新NISAとは?現行NISAからどう変わる?「新NISA」の疑問を徹底解説

更新日 2020年5月25日

新NISA(新ニーサ)とは?

新NISAとは? -このページの概要-

  • ・「新NISA」は2024年から始まる新制度
  • ・「一般NISA」と「つみたてNISA」を合併したような2階建ての投資枠

長期の資産運用をさらに推進するため、2024年(令和6年)より現行のNISA制度の見直しが行われることが決まりました。

現行のNISA(ここでは一般NISAと表記)から、大幅に変更される「新NISA」とはどのようなものか、制度の説明から変更箇所、どのように運用すればいいのか を詳しく解説していきます。

NISA(ニーサ)のおさらい

まず最初に、そもそも NISA(ニーサ)とはどういったものかをおさらいしていきましょう。

NISAとは、株式や投資信託などの売却時における利益に発生する税金を 一定期間 非課税で運用できる制度の事です。

100万円で投資を始めた時のNISA口座と課税口座の比較

NISAは課税口座に比べ お得に投資運用を行えることから、2013年にスタートし 2019年12月時点では1,365万5,575口座も解説されている非課税制度です。
金融庁:NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査(外部リンク)より調査

このNISAには、「一般NISA」の他、未成年を対象とした「ジュニアNISA」や、長期の積立投資を支援する「つみたてNISA(積立NISA)」があります。

2019年12月 金融庁はこのNISA制度の見直しを行い、一般NISAは「新NISA」として大幅な制度改革と口座開設期間を5年延長、そして つみたてNISAは口座開設期間の5年延長、ジュニアNISAは変更なく2023年に終了という発表が行われました。

その背景には、成長資金の供給(株主の育成)や家計の安定的な資産形成をさらに促進するため、今回のような見直しが行われたようです。

新NISAとは?一般NISAからの変更点

それでは「新NISA」について説明していきます。
まずは現行の一般NISAとの変更点を比較したので、ご覧ください。

「新NISA」と「一般NISA」の違い
新NISA 一般NISA
非課税枠(年間) 2階 102万円まで
1階 20万円まで
120万円まで
非課税期間 5年間
(1階部分は、終了後は「つみたてNISA」へ移行可能)
5年間
口座開設期間 2028年まで 2023年まで
対象商品 2階 上場株式(ETF・REIT含む)・投資信託(レバレッジをきかせている投信は対象外)
1階 つみたてNISAと同様
上場株式(ETF・REIT含む)・投資信託

※調査日:2020年4月

では、一項目づつ 一般NISAから新NISAへの変更点を詳しく解説していきます。

2階建ての投資枠

新NISAは、一般NISAとつみたてNISAが合体した2階建てでの投資となっています。

新NISA(新ニーサ)の投資枠

1階・・・年間の投資上限:20万円まで/対象商品:投資信託(つみたてNISAと同様の投資信託)
2階・・・年間の投資上限:102万円まで/対象商品:上場株式・投資信託など(ただしレバレッジ効きの投信除く)

つまり、年20万までのつみたてNISA+年102万円までの一般NISA=新NISAというような制度となっています。

ただし、2階の非課税枠を利用するためには原則1階の積立投資を行う必要があります
(※しかし、一般NISA口座の開設者や投資経験者が、2階を利用して上場株式のみの投資を行う場合は、1階での積立投資は不要となっています。)

投資対象商品の変更

新NISAでは、1階と2階で対象商品が異なります。

まず1階はつみたてNISAと同じく、販売手数料ゼロ(ノーロードファンド)、信託報酬が低水準など長期運用にむいた金融庁選定の投資信託のみが対象です。

そして2階は一般NISAと同じく、上場株式・投資信託が対象となっています。
しかし、旧NISAで投資可能であったブル・ベア型ファンドなどのレバレッジをきかせている投資信託は対象外となっていますので注意が必要です。「安定的な資産形成のため」という名目での投資を促すための制度なので、仕方がないかもしれません。
その他、上場廃止の恐れがある銘柄(管理銘柄・整理銘柄)も対象外となっています。

投資金額の増加

2階建てになったことにより、5年間の合計投資額が(多少ですが)増加しています。

一般NISAでは年間120万円×5年=600万円ですが、
新NISAは年間122万(1階20万円+2階102万円)×5年=610万円
となっています。

非課税期間5年は変更ありません。

新NISAの運用方法

では、新NISAはどのように運用していくのがおすすめなのか推察してみました。
まずは段階ごとに見ていきましょう。

1階 – つみたてNISAと同じ枠

1階は20万/年まで、(つみたてNISAと同じく)特定の投資信託の買付が非課税となります。
つまり、新NISAの1階部分では、毎月最大16,000円×60ヵ月(5年間)の積立が可能です。

つみたてNISAの20年と比べ、短期間かつ少額での積立になるので、利回りが高い商品を選んでも5年間ではそこまでの運用益は期待できません。
新NISAの1階はコツコツと貯める枠として使用する認識になると思います。

しかし、1階部分の投資枠は新NISAの投資期間5年後、つみたてNISAへ移行することも可能です。
もし長期のつみたてを考えているのであれば、5年後のつみたてNISA移行も意識して運用するのがいいでしょう。

この場合新NISA5年+つみたてNISA(20年)で最長25年 非課税で運用可能になります。

2階 – 現行NISAと同じ枠

2階では年102万まで、一般NISAと同じく上場株式・投資信託の買付が可能です。

一般NISAでは、長期(5年間)で値上がりする商品・大きな配当がでるような商品がおすすめです。ただし、上述したようにレバレッジをきかせているブル・ベア型ファンドは対象外となっています。

また、一般NISAの場合ではIPOをNISA口座で行う方法をおすすめしてきました。
新NISAでもIPOが可能かどうか・どこの証券会社で可能かどうかは2020年4月現在未定ですが、可能であれば積極的にIPOを狙い、利益をあげるのも手段の一つだと思います。

運用タイプ別のおすすめ商品

次に、新NISAをタイプ別にわけた運用方法の紹介をします。

リスクを抑えて運用していく堅実スタイルか、積極的に大きな利益を狙うスタイルかで、2階部分の運用方法は大きく異なります。

・安定した運用を目指す「堅実タイプ」

新NISA(新ニーサ)の運用 堅実タイプ

こちらはコツコツと安定した利益を狙った、リスクの少ない商品で運用していくタイプです。

2階部分で中心となる商品は、バランス型投信債券投信がおすすめです。
バランス型投信は、国内や先進国、新興国の「株式」「債券」「リート」へ分散投資するファンドです。下落時でもリスクを抑えるように設計されているため、安定してコツコツと運用できます。

バランス型の他、債券投資信託もおすすめです。
※NISAでは債権への投資は不可能ですが、債券投資信託への投資は可能です。

債券は、大きく「国内債券」「先進国債券」「新興国債券」の3種類に分けられます。
国内型債券投信は、値動きが安定・元本割れのリスクが少ないと言った特徴があり、堅実タイプの運用向きと言えます。
先進国債券や新興国債券といった外国債券では、為替レートによって為替リスクが発生する場合がありますので、注意が必要です。

投資信託以外では、電力・ガスや食品、交通機関、医薬品といった景気に左右されにくいディフェンシブ銘柄もおすすめです。

1階部分では、信託報酬が安いインデックス型投資信託など リスクの低い投資信託などが向いています。新NISA期間の終了後は、そのまま「つみたてNISA」で20年運用できる商品も見据えて選ぶといいかもしれません。

・リスクもあるが、積極的に利益を狙う「積極タイプ」

新NISA(新ニーサ)の運用 積極タイプ

こちらは積極的に利益を狙って運用を行うタイプです。

新NISAの2階で利益を狙うなら、まずは「米国株・新興株」など外国株が挙げられます。

外国株は成長性や配当の多さなど、日本株と比べてメリットが多いうえ、1株単位(少額)で購入できる点もNISA向きと言えます。

中でも新興株は、成長率の大きさが米国や中国株と比べて大きいという反面、変動幅も大きいというリスクを持ちます。

また、積極タイプではIPO(新規上場株式)もおすすめです。

IPOとNISAは相性がよく、一般NISAでもおすすめの方法として紹介してきました。
IPOは当選すると、公募額(投資額)の数倍にもなる可能性を持っており、その利益がNISAでは非課税になるというメリットがあるので 積極的にIPO投資を行うのはおすすめの手段です。

1階部分では、積極的に利益を狙うのは難しいかもしれません。投資経験者であれば、1階を使わず2階のみで運用もできるので 必要性を感じなければ 1階を運用する必要はないかと思います。

2024年からのNISAは「新NISA」と「つみたてNISA」

新NISA か つみたてNISA(積立NISA)

一般NISAは2023年で終了し、2024年からは「新NISA」と「つみたてNISA」どちらかの運用が可能となります。

「新NISA」と「つみたてNISA」では、対象商品や非課税枠、運用期間などが大幅に異なるので、その違いを正しく理解し、非課税メリットを大いに活用しながら投資しましょう!

このページでは新NISAの新規情報が入り次第 更新していくので、定期的にご来訪ください!

初心者でもわかる!新NISAに関するQ&A

新NISAとはどういった制度ですか?いつからいつまででしょうか?

新NISAは、2024年(令和6年)から一般NISAに代わってスタートする新制度です。

一般NISAとの主な違い・変更点は次の通りです。

投資枠が2階建て
1階・・・年間の投資上限:20万円まで/対象商品:つみたてNISAと同様の投資信託)
2階・・・年間の投資上限:102万円まで/対象商品:上場株式・投資信託など(ただしレバレッジ効きの投信除く)

非課税枠が1,2階合わせて年間122万円まで

「新NISA」と「つみたてNISA」はどちらがよいですか?

2024年からは、NISA口座は「新NISA」もしくは「つみたてNISA(積立NISA)」のどちらかを選択できるようになります。
※現存のNISA制度でも同じですが、「新NISA」と「つみたてNISA」の併用はできませんので、ご注意ください。

新NISAとつみたてNISAでは、それぞれにメリット・デメリットがありますので、運用目的や投資スタイルにあわせて選びましょう。

「NISA」,「つみたてNISA」比較
新NISA つみたてNISA
運用方法 通常買付・積立投資 積立投資
対象者 国内居住の20歳以上
非課税投資枠(年間) 2階 102万円まで
1階 20万円まで
40万円
非課税期間 最長5年間 最長20年間
投資対象商品 2階 上場株式(ETF・REIT含む)・投資信託
1階 つみたてNISAと同様
金融庁により定められた基準を満たした投資信託
口座開設期間 2028年まで 2042年まで
保有口座数 どちらか1口座のみ
資産引き出し(解約) いつでも引き出し可能

投資経験者や投資資金に余裕のある方は「新NISA」がおすすめです。新NISAの2階部分では、つみたてNISAで対象外の上場株式にも投資することが可能です。つまり 投信のみの「つみたてNISA」と比べ、短期での投資利益をあげる事が可能です。

1階部分では、投資信託のみ・将来に向けた長期運用という点での非課税枠ですので、投資資金に余裕のある方はあまりメリットが感じられないと思いますが、投資経験のある場合は1階をとばして、一般NISAと同じ2階から利用することもできます。

逆に、投資初心者や初めの投資金に余裕のない方は「つみたてNISA」の方が向いています。
年間40万までと、新NISA/一般NISAに比べれば少額ですが、運用期間が20年間と長期での非課税運用が可能です。また、対象商品は金融庁が定めた基準に達する投資信託なので 安全なものが多く、貯金といったような感覚で長期投資できる点が「つみたてNISA」のメリットです。

2020年に一般NISA口座を開設すると、2024年は新NISAの運用になるのですか?

2024年の一年間は従来の一般NISAでの運用となります。
2020年から一般NISAを始めると、運用期間は2020~2024年の5年間になります。新NISAが2024年からスタートとなりますが、それ以前に一般NISAを開設している方は、5年間は一般NISAでの運用となります

つまり、2023年までに一般NISAを開設すれば 以降5年間は「一般NISA」での運用、2024年以降の開設は「新NISA」での5年間運用 となりますので ご注意ください。

一般NISAから新NISAへのロールオーバーは可能ですか?

現行の一般NISAを運用中の方で、2024年以降に非課税枠期間が終了する方は、「特定口座へ移行する(この場合は、特定口座ですから課税の対象となります)」、「すべて売却する」もしくは「新NISAへロールオーバー」が可能です。

新NISAへのロールオーバーは、新NISAの非課税枠の122万円(1階+2階)を超えていても可能ですが、新NISAではレバレッジを利かせている投資信託、整理銘柄・管理銘柄の対象となる上場株式は対象外となるので、このような銘柄はロールオーバーができません。

新NISAの非課税枠122万を超えていないかたは、先に2階の投資枠(102万円)を埋め、1階の枠(20万円)を埋めてのロールオーバーが可能です。 2階枠を埋め、1階枠で余りの投資枠があれば、その分は1階で残りの範囲内で投資が可能となります。

この記事を書いた人

瓜生 勝(うりう まさる)

株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド
みんなの株式 ネット証券比較プロデューサー
みんなの株式,Yahooファイナンス,株探,株マップ,IFISの比較コンテンツ作成。その他 JPX,TFX,インヴァスト証券,マネックス証券,岡三オンライン証券などの特集記事作成も経験。

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