
NISA(ニーサ)は一定の投資枠が非課税となる口座のことで、現物株式や投資信託、IPOなどが対象となっています。
対象商品は証券会社によって異なりますが、中には「米国株(アメリカ株)」も対象となっている業者もあります。
当サイトではNISA+IPOのメリットを紹介していますが、NISA+米国株にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
実はNISA+米国株は相性の良い投資方法なのです!
NISA+米国株のメリットとは? -このページの概要-
- ・NISA+米国株には 長期リターン向き, 1株から買える(少額でも可能), 高配当 というメリットあり
- ・おすすめはマネックス証券
NISA+米国株の 3つのメリット

わざわざNISAで米国株を買うメリットってあるのかな

あるんだな それが。
NISAで米国株投資を行うには、以下の3つのメリットがあります。
メリット1. 米国株は長期投資向き
まず、米国株は「長期投資向き」の投資商品です。
過去の日経平均とダウ平均を比較してみると成長率の違いがよくわかります。
下記のグラフは2015年6月時点の日経平均/ダウ平均を 0% としてみた2015年6月~2020年6月の成長率グラフです。

2015年6月では日経平均20,235、ダウ平均17,619。
2020年6月では日経平均22.184(+10.14%)、ダウ平均25,812(+46.5%)
となっています。

米国株の成長率・・・!
コロナ禍の影響もあるとはいえ、アップルやグーグルなど アメリカのグローバル企業は再度 右肩上がりの水準を取り戻そうとしています。
2010年代ほどの比率ではないにしろ、米国株は今後とも長期での成長が期待されています。
NISAは最大5年間の投資枠が非課税になる制度。
超長期とまではいかないまでも、NISA5年間の期間で投資利益をあげるには 米国株を非課税で運用するのは効果的だと思います。
メリット2.米国株は 1株から買える
米国株は1株から取引ができます。
日本株では通常 100株単位での買付となるので 1銘柄でも10万円前後だったりしますが、1株から買える米国株は 少額からでも買付可能です。
NISAの投資枠は最大600万円/5年(年120万まで)と決まっているので 1株から買える米国株はNISA枠にも収まりやすい というメリットがあります。

色んな銘柄が買えるね

中途半端なNISAの余り枠も埋め安いよ!
メリット3. 配当が高い銘柄が多い
米国株のメリットとして「配当が日本株と比べ 高い銘柄が多い」という点が挙げられます。
米国企業の「株主至上主義」という考えの元 経営が行われ、株主への還元を 日本株のような優待ではなく 配当金で行う企業が多いです。
米国株の配当は年4回、そして 日本よりも配当利回りが高いという特徴があります。
※結果として「内部保留が少ない」というリスクにも繋がりますが・・・ 参照:米国株投資の魅力とリスクを分析|米国株のメリット・デメリット
配当が高い・多い という事は NISAのような長期目的の投資に向いている という事になります。
銘柄名 | 市場 | 配当利回り |
---|---|---|
テーラード・ブランズ(TLRD) | NYSE | 54.3% |
ガネット(GCI) | NYSE | 48.1% |
エンリンク・ミッドストリーム(ENLC) | NYSE | 34.3% |
OFSキャピタル(OFS) | NASDAQ | 28.2% |
オックスフォード・スクエア・キャピタル(OXSQ) | NASDAQ | 28.0% |
備考 | ※マネックス証券 米国株 配当利回りランキングより抜粋 ※調査日:2020年7月28日 |
ちなみに 米国株取扱数最多のマネックス証券では 米国株の配当利回りが10%以上の銘柄は86銘柄ですが 日本株では4銘柄しかありませんでした。(調査日:2020年7月28日)
ただし配当税に要注意
一般口座/特定口座の場合に受け取った外国株の配当金は 「配当課税(20.315%)」と「外国所得税(米国株の場合10%)」が課税されます。

え、、、30%も課税されるのね

申請して外国所得税分を控除できるよ!

この場合、配当金が二重に課税されていることから「外国税額控除制度」が利用できます。
この外国税額控除制度を利用することによって、所得税(もしくは住民税)から外国所得税分が控除されます。 ※所得税額によって全額控除になるか否か異なります。

よかった。。。

でもNISAだと外国所得税は控除できないんだよね

NISA口座の場合は 既に「配当課税」が非課税になっているため 外国税控除制度を利用することができません。
ですので、NISA口座での外国株配当金は 「外国所得税」 のみが課税されます。

つまり NISAだと 配当金の課税額は10%だけになるのね

そう。それでも通常口座よりは NISA の方がお得だよ
配当狙いならADRもおすすめ
ADRとは?
米国株には、日本株と同じように「個別銘柄」「ETF(上場投資信託)」に加え「ADR(米国預託証券)」というものがあります。
ADRとは 米国以外の国の企業の株券を担保として米国で発行されいてる有価証券 の事です。

簡単に言うと、米国取引所に上場されている「日本の取引所では買えない国の株券」 の事
ADRのメリット
ADRのメリットとしては、中国やイギリス、インド、ブラジルなど 直接取引が難しい世界各国の個別銘柄に投資できる という点です。
米国証券取引所による規定をクリアしている銘柄なので 優良な世界企業のみとなっているのも 安心して利用できます。
また、ADRの保有でも配当金が貰えます。米国株式と同じく 配当利回りのいい銘柄が多いのが特徴です。
ADRの配当税
上述したように 米国株では配当金の受取に「外国所得税(10%)」が発生しますが、ADRでは アメリカではなく 各企業の国の税率が適用されるため、 米国株より課税率が抑えられる場合があります(10%以下の銘柄のADRの場合)。
中には税率が0%の国・銘柄もあるため 配当狙いでADRを買う手もありです。
NISA口座を使えば 国内での配当金に対する課税も免除されるため 無課税で配当を受けとれる銘柄もあります。

無課税で配当が受け取れるの!?

国・銘柄によって税率が違うから注意!
ADRのデメリット
ただし ADRのデメリットとしては、管理費用(1株あたり0.25~5セント/年 ※銘柄によって異なります)が発生する点と、ADRの上場廃止が起こりうる点です。
ADRは政治情勢の影響を受けやすく、ADRの上場廃止は 珍しくありません。上場廃止された場合、所有のADRは強制的に現金化される場合が多く 損失を受けることもありますので 注意が必要です。
NISA+米国株でおすすめの証券会社は?
では、NISA口座で米国株投資をするには どの証券会社が向いているのでしょうか。

NISAで米国株が取引できるのは一部の証券のみ!
2020年8月時点で NISA口座で米国株が対象なのは SBI証券 , 楽天証券 , マネックス証券 の3社です。
この3社にフォーカスしてみていきましょう。
売買代金別の手数料比較一覧 (現物取引 1約定制) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
証券会社名 | 米国株取扱数 | スクリーニングツール | 手数料 | NISA口座での手数料無料 | |||
SBI証券 |
3,596銘柄 | 〇(米国株スクリーナー) 業種,テクニカル検索可能。配当利回りでの並び替えなども可能 |
約定金額の0.495%(最低0米ドル~最高22米ドル) | × | |||
楽天証券 |
3,430銘柄 | △(ログイン後 米国株式検索) 銘柄名,業種等のみの検索 |
約定金額の0.495%(最低0米ドル~最高22ドル) | × | |||
MONEX |
3,670銘柄 | 〇(銘柄スカウター 米国株) 業種等の他、テクニカル検索も可。各データ並び替えや銘柄比較も可能。 |
約定金額の0.495%(最低0米ドル~最高22米ドル) | 買付手数料無料(キャッシュバック) | |||
【補足】 | ※2020年8月調査データ |
NISA+米国株でおすすめなのは マネックス証券 です。
米国株取扱数も多く、NISA口座での買付手数料が0円 なのはマネックスだけです。
また、スクリーニング機能も使いやすく ランキングや銘柄比較などの機能も充実しているのが特徴です。
口座開設・NISAの開設はもちろん無料ですから、NISA+米国株にはマネックス証券 を利用してみましょう!

さすが米国株ならマネックス証券!
初心者でもわかる!米国株とNISAに関するQ&A
NISAで米国株を買うメリット・デメリットを教えてください
メリット・デメリットとしては以下が挙げられます。
NISA+米国株のメリット
- ・長期成長を目指す米国株は 長期保有のNISA向き
- ・1株から買える=NISA枠を有効的に使える
- ・配当が多く、配当利回りが高い銘柄が多い
NISA+米国株のデメリット
- ・配当金の外国株控除ができない
※配当課税分はもちろん非課税。詳しくは配当税に注意をご覧ください。
NISA口座での米国株取引は、長期保有でメリットのある相性が良い投資方法です。米国投資信託でも もちろんリターンは期待できますが、米個別株保有のメリットは「配当金」にあります。
※つみたてNISAでは個別株は対象外ですので、一般NISA口座でのみのメリットです。
デメリットとして「配当金の外国税控除ができない」と挙げていますが、これはNISAで既に配当課税(約20%)が非課税とされているためです。
NISAのデメリット , 米国株のデメリット はそれぞれありますが 【NISA口座で米国株投資】という組み合わせ自体にはデメリットはないように思えます。
配当はどうやったら受け取れますか?
配当は各銘柄の「権利落ち日」の現地営業日までに買付、取引終了時点の保有で 配当を得ることができます。
各銘柄によって権利落ち日が異なるため 注意が必要です。
また、配当金は1株からの保有で受け取れます。
米国株の買い方を教えてください
米国株取引には、米国株取引口座の開設が必要になります。既に証券総合口座を開設している場合は、各証券会社のホームページより「米国株取引口座」の開設が申し込めます。
米国株取引、というとハードルが高いように感じますが 実際には日本株と同じように取引することができます。銘柄検索でも「アップル」や「フェイスブック」など日本語での検索が可能です。
決済については、為替取引を自動で行う(円で入金)する「円貨決済」と、事前に外貨(ドルなど)を用意して決済を行う「外貨決済」があります。
円貨決済の場合は、日本円の買付余力で取引できるため 為替取引を自分で行う必要はありません。ただし、円貨決済・外貨決済のどちらにもメリットデメリットがあるので 注意しましょう。
米国株の買い方について、詳しくは米国株(アメリカ株)の買い方から売り方は?初心者でも始められる米国株投資をご覧ください。
NISAで米国株の投資信託は買えますか?
NISAでも米国株の投資信託は買付け可能です。
米国株投信には、S&P500指数といった指標と連動した「インデックス型投資信託」や、指数を上回るように運用されている「アクティブ型投資信託」があります。
※参考:米国株の投資信託とは?どれがおすすめ?買う前に知っておきたい米国の経済指数と違いを解説!
レバレッジの効いた投資信託もNISAで買付できるものがありますが、2024年から予定されている新NISAでは、対象外となっていますので注意が必要です。
NISAで米国株向きの証券会社は?
NISAで米国株ができる証券会社は限らていますが、中でもマネックス証券はNISA+米国株の相性がよい業者です。
マネックス証券は米国株の取扱数も多く、スクリーニング機能など 米国株に力をいれている証券会社です。
NISA口座での取引であれば米国株の買付手数料が無料(キャッシュバック)というのも魅力です。